普通の旅館以上に頭を悩まし、お金と時間をかけているのに、あまり人気のないものにスリッパがあります。
現在使用しているスリッパを並べてみると4種類ありました。それぞれ一長一短があります。
木造三階建てに最適な一品が無い!
たぶんほとんどのお客様がスリッパに頭を悩ましている事をご存じないと思うので、ちょっと披露してみる事にしました。
木造三階と普通の建物とどう違うのか?
階段が3階分あります。階段があるという事は、足の甲の部分をしっかり包み込むようでないと滑って危ないのです。
もともとの日本建築にスリッパという考え方はなかったと思うのです。ご自宅だったら自分の足にフィットするスリッパを探せば良いのですが、旅館は不特定多数の人の足に合わせる必要があります。
まず基本になったスリッパがこれ。
スリッパは大きく分別すると7つの部品に分かれるそうです。それぞれの専門家が集まって七匠(ひちしょう)という会社を設立したのです。
この会社がつくっていたスリッパを元に改良を加えることにしたのです。
まず、最初に行った改造は2点。
まず内側の部分を畳表にしました。
風呂上がりに素足でスリッパをはいた時、ビニール製だとネチャネチャします。革や布だと水分に弱い。
畳表がサラっとして一番快適なのです。
しかし耐久性や経年変化で汚く見えてきます。
底の素材も重要で、音がしにくい素材としてフェルトが良いのですが、フェルトだけだと、御所坊の廊下が板なので滑りやすいので危ない。
そこでフェルトの表に滑り止めの素材を付ける・・・
しかし止まり過ぎると、また問題になります。
適当に滑って、止まる。この要素がスリッパには必要なのです。
京都の伊勢丹が取り扱っているスリッパ。
写真では醜いかもしれませんが、黒い部分はゴムになっています。
スリッパですが、靴下のように足にフィットします。
それでも日本女性の足の小さい人から、外国人の足の大きい人に対応するには、何種類かのサイズをそろえなければいけません。

しかし風呂上がりに濡れた足ではかれると湿ってくる。
本来丸洗いできるのですが、毎日洗う訳にもいきません。
ご家庭で使うには良いスリッパだと思います。
実際「どこで売っているの?」と聞かれてお教えした事が何度かあります。
今この文章を書いていて、ふと思った事があります。
もし誰もが知っているようなタイプのスリッパ・・・多くの旅館で使用している。を使用していたならば、お客様はスリッパとはこんなもんだとクレームにならなかったのではないか!
お年寄りなどが階段の上り下りで困っていたので、色々考えたのが問題だったのかな?
と思います。
でも「七匠」さんの会社が潰れたそうで、今後商品が供給されないという事になったのと、木造三階に合う最適なスリッパが作れないのではないかと考えるようになったので、スリッパを止める事を考える事にした。
最近のコメント